ワタタツの日記!
2025 年 10 月 13 日 (月)
☆ PyCon JP 2025で短いBGMを3曲作った
PyCon JP 2025 もう一人の副座長のNyohoです。今回のPyCon JP 2025で、カンファレンスのために短い曲を3曲作曲しました。経験者によるとPyCon JPで音楽が付いたのは初めてだそうです。
1. オープニング・ジングル
《↓SoundCloudの埋め込みとリンク》
今回、同じく副座長のPeacockさんが両日、朝のオープニング司会を担当することになりました。そこで、Peacockさんの登場時と、司会終わりに使えるジングルを作ろうと思い立ちました。
Peacockさんに好みの曲調を尋ねたところ、「クラシカルな感じ」とのことだったので、その方向で制作することにしました。インスピレーションを得るために考えていると、以前、Peacockさんに名前の由来を聞いたことを思い出しました。「なんでPeacockなんですか?」と。その由来とは、コダーイ・ゾルターンの有名な管弦楽曲《ハンガリ民謡『孔雀は飛んだ』による変奏曲》、通称《孔雀》でした。
ここからインスピレーションが湧き、コダーイの《孔雀》のテーマをモチーフにして、「PyCon JP two five」という歌詞を当てはめ、続けて「in Hiroshima」というメロディを作りました。
抜粋した楽譜
ちなみに、コダーイは没後70年経ってないのでこの変奏曲自体は勝手に改造できないんですが、コダーイがこの変奏曲に使った主題のハンガリ民謡はもっと昔から存在していたらしいので、著作権的にばっちりです!
シンセサイザ以外の生音は妻とわしです。
パート | 演奏者 |
---|---|
ソプラノ | 妻 |
アルト | わし |
テノール | わし |
バス | わし |
トランペット | わし |
高い声を妻に手伝ってもらったというわけです。
2. クロージング・ジングル
オープニングの終わりや、あわよくば各講演の終わりにも使えるよう、クロージング・ジングルも前日に急いで作りました。
《↓SoundCloudの埋め込みとリンク》
こちらは歌詞「PyCon JP」のみのシンプルな曲で、インスピレーションが湧くままに一気に作りました。これでオープニングの最初と最後を飾る曲が揃いました。
机に残されていたスケッチ
後日談ですが、すべての日程を終えて帰宅すると、机の上にこの曲のスケッチが残っていました。エモーショナル!
ライトニングトークと終了音楽として使用
当初は各セッションの登壇の最初と最後に使えたら、とも思ったのですが、設備・音響的な都合でそれは叶いませんでした。
ところが、思わぬ形でこの曲が活躍することになります。1日目と2日目の夕方に行われたライトニングトーク (LT) で、5分経過を知らせる「銅鑼」の音の代わりに、このジングルを使わせていただけることになったのです! LT司会者のヨナスさん、ありがとうございました。
ライトニングトークは、5分という制限時間内に発表するプレゼンテーションです。5分経過すると、銅鑼の音などで強制的に終了させられるのが醍醐味の一つ。今回は、その銅鑼の代わりにこのジングルを使わせていただきました。
しかも、タイムキーパーと音出しの役割もわし自身が担当させてもらいました。下手(しもて)袖でやっておりました。
癖になる
これは癖になりそうです。5分経過した瞬間に、プレゼンを強制終了させる、しかも自分の曲を流して止めるのは、なかなかの快感でした。
見事なタイムマネジメントで時間内に発表を終える方には「ちぇっ」と思いつつ(←失礼だねっ)、時間をオーバーしそうな方には「よしよし」と思いながら、思い切って音楽を流しました。
3. 西本座長 登場曲
一番大きな会場であるフェニックスホールでは、袖で音楽の操作をする担当がいれば音を出せるとのことだったので、オープニングで先の2曲を使うことにしました。
前日のリハーサルで座長の西本さんが登壇するパートを確認したところ、フェニックスホールのステージがこれまでのPyCon JPの会場と比べて非常に広く、下手(しもて)から上手(かみて)の演台まで移動するのに時間がかかり「間が持たない」ことが判明しました。
そこで急遽、西本座長の登場曲を作ることに。1日目の朝になんとか突貫工事で完成させました。
それがこちらです。
《↓SoundCloudの埋め込みとリンク》
手拍子をいただけた
この曲はアップテンポで楽しい雰囲気にしました。オープニングで流したところ、なんと参加者の皆さんから自然と手拍子が沸き起こったのです! 作曲した本人としても本当に嬉しかったし、改めて音楽の力のすごさを実感し、感動しました。
まとめ
というわけで、合計3曲が誕生しました。短い曲作りと聞いていただくこと、楽しかったです。来年のPyCon JPも広島の同じ会場で開催されます。できたらまた音楽制作や音響担当として関われたら嬉しいなあと思います。コナミ環。