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ワタタツの日記


2013 年 8 月 17 日 (土)

映画『風立ちぬ』見つ。ぐっときぬ。

久々に映画を見ました。なかなかない機会なので息子を実母に預けて妻と行ってきました。

『風立ちぬ』というスタジオジブリ作品・宮崎駿監督作品です。堀越二郎の半生を、堀辰雄の小説『風立ちぬ』と混ぜながら描いた創作のようです。

すごくよかったです。 事前の絶賛と酷評の入り交じった「ジブリだやったーと思って子どもが連れて行きてもらってぽかーんという映画だ」という情報を小耳に挟みながら挑みました。映画を見る前に客席に小さいお子さんがちらほらいることを確認してしまったわしのソウルジェムは…(以下略

以下ネタバレを大いに含みます。













はいここからネタバレ

描き方がざくっざくっとしている

描き方がざくっざくっとしていると思いました。 つまり、省略の妙が美しかったです。

特にラストの戦争シーンなんかは、素人のわしが脚本を書いてしまうと、「そんな頑張って作った零戦はこんなひどいことに使われてしまいましたありゃりゃー」という描写をしてしまいそうですが、完全にすっ飛ばして、最後の飛行機たちの惨状を見るシーンと、それをカプローニさんにその報告をするだけというあっさりした省略となっており、その間にどんな気持ちだったのか想像させられてこれまたぐっときました。

なおこさんとのやりとりも省略が巧みに使われていて本当にぐっときました。その心中いかばかりか! 「美しいところを好きな人に見て欲しかったのね。」これは泣ける。

庵野秀明監督(ここでは監督ではない)の声優っぷり

主人公の堀越がなんと庵野秀明ということでここも注目の的だったのですが、素晴らしかったです。

完全に素人。完全に素人!!! 完全に素人です!!!!! A.T.フィールドなしです!!!

ところがこれが見事なチョイスですね。宮崎アニメはすっかりプロ声優をあえて使わないことになっていますが、これは大ハマリと感じました。 堀越の、あの秀才で、まじめで、感情が薄い感じで、気の利かない感じの人間っぷりがどうも助長されているようでした。

ああエンジニアってこうよね

主人公たち飛行機の設計者が寸暇を惜しんで計算尺を片手に (本当に片手にするシーンもあった!) バンバン精密な計算をしていくシーンはぐっときました。 「ああエンジニアってこうよね。数学をしっかり理解していて、数学をがんがんものづくりに使い回す人たちよねえ」と思いました。

今は計算尺も使わないし (知っている人だけでも減っている) 手で線を引いたりすることも少なくなっていますが、 コンピュータを利用する今の世の中でも、ただえらい人が作ったプログラムに必要な数値を入力して、中身の数学は全くわからず、ただ結果を写して何かを作っていく、というような人は本当にエンジニアなのかいなと、再び思いました。もちろんそれも程度問題ですので flame にするつもりはありませんけどね〜〜〜〜。

子ども向けではないと言うが

評判通り、小さい子ども向けではないと思います。 ファンタジックでもないし、大きな展開もないし、大人のキス・恋愛・夫婦愛もあるし、さぞ小さいお子様たちは劇場でくたくたになったでしょう。

しかし逆に言いたいことは、わしは、息子に「この映画で心が動かされて明日からも頑張るぞと思えるような青年」に育って欲しいと思ったということです。思ったということが逆に言いたいことです。 そういう意味で、ある意味子ども向きです。あくまでそういう意味でです。

切ない

切ないですね。いろいろと。 仕事でも家庭でも何でもそうなんだと思いますが、 「これだとまずい」「このまま行くのは/こういう結末になることは確定だが本意ではない」ということは多々あると思います。それでもやらなければならい・受け入れなければならないというときに、どういうことを感じ、行動の選択を迫られるかということの例をいくつか見ることになりましたね。 切ないです。

エンジニア・ものづくりを目指す人は見ても損はないかもね

エンジニアやエンジニアを目指す人はもちろんのこと、広い意味で「ものを作る」ことを仕事や趣味にされている方はみんなぐっとくるのではないかと思いました。

工学系の大学生なんかはぴったりかも知れませんね。

Tags: 映画

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